第11話(最終話)「100周年に向けた未来への歩み」

これからの三岐線の未来を切り拓く新たな挑戦として、旅客用車両の省エネルギー化、ならびに安全性と快適性のさらなる向上を図るため、211系車両を東海旅客鉄道より譲受して三岐線へ導入するプロジェクトが始動した。 かつて多くの他社車両を受け入れ、自社仕様に生まれ変わらせて地域を支えてきた歴史と同様、この新車両もまた、次代の三岐線を牽引する新たな「顔」として歴史を刻んでいくことになる。

三岐鉄道の歩みは、単なる車両やシステムの刷新に留まらない。全国的にも数少ない「旅客とセメント等の貨物輸送を同一路線で行う私鉄」としての誇りを胸に、現在も環境負荷の少ない鉄道貨物輸送を通じて我が国の産業基盤を支え続けている。 また、効率化や省力化を進めながらも、沿線地域で駅前無料駐車場・駐輪場をいち早く整備して「パーク&ライド」を推進し、沿線ハイキングをはじめとする地域密着型イベントを実施して地域の人をつなぐ基盤づくりに貢献してきた。さらに、ボランティアの皆様と手を取り合った「貨物鉄道博物館」などの貴重な鉄道車両の保存・展示活動などを通じて、地域社会や人々との絆をさらに深めながら、地域の魅力を発信し続けている。

1931(昭和6)年に産声を上げた三岐鉄道は、地域の皆様に温かく支えられながら幾多の波瀾万丈の歴史を乗り越え、間もなく100周年という偉大な節目を迎えようとしている。私たちは地域公共交通の担い手としての誇りと「安全最優先」の使命を胸に、これからも地域の日常を支え、未来へと走り続けていくのである。

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